ルパン三世 THE FIRST ― 2019/12/15 20:02
□これは面白い!
ルパン三世初の3Dアニメ化、あまり評判の良くなかった実写版の二の舞になるかと思ったが、はるかに面白かった。
最初こそ、解像度の悪いモーションキャプチャーのような人物のゆらゆらした動きに違和感を覚えたが、見慣れるにつれ、それもグランギニョール的な演出と気にならなくなり、実写さながらの質感の車がアニメならではの奔放な動きで繰り広げるカーチェースなど、3Dのメリットがしっかりと生かした痛快な画面に魅了された。
主人公ら、人物の造形も、不気味の谷に落ちることもなく、かといってディズニーのアナ雪のように、お人形路線にいくこともなく、特に銭形警部などは、TVでおなじみの2次元アニメの造形を巧みに3D化しており、日本アニメ独自の3D人物モデルの典型を造り上げたといっても良いであろう。この銭形警部の乗る埼玉県警のパトカーがパリを走り回る場面も素晴らしかった。
話も、TVアニメ時代から持っていた、007的スパイ活劇と、ピンクパンサー的なドタバタ喜劇の絶妙なバランスのままに、スピーディに展開し飽きさせない。また、ルパンと運命の糸で結ばれていた少女との交流には、宮崎俊監督の「カリオストロの城」へのオマージュを感じた。
なお、「ルパン三世 THE FIRST」という、直訳すると三世・一世みたいな妙なタイトルにも納得するオチがあった。
見て損はないと思う、ヒットしてほしいと思う。
そうすれば、トムとジェリーのような、ルパンと銭形警部の永遠の追いかけっこがまた見られるのだから。
そうすれば、トムとジェリーのような、ルパンと銭形警部の永遠の追いかけっこがまた見られるのだから。
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