昭和の玉手箱 ― 2024/06/10 17:24
□昭和の玉手箱(赤瀬川原平 2008)
千円札裁判で名を知られた、前衛芸術家にして芥川賞作家(「父が消えた(1980)」尾辻克彦名義)の赤瀬川原平が昭和を懐かしんだエッセイ集。
文章も作者自身による挿画も飄々としている。中でも、赤い郵便ポストの口の下にある「〒」を擬人化したポストの舌に見立てる話が、水木しげるの世界と重なって面白い。つまり、古びた昭和の物には魂が宿るのだ。
早いものでその赤瀬川原平がなくなってから、もう十年経った。

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