裸のランチ ― 2023/07/17 23:26
□裸のランチ(デヴィッド・クローネンバーグ監督 1992)
ビートニク作家の長老格として知られたウィリアム・バロウズの同名の小説に基づきながらも、仮面ライダーの怪人を思わせるタイプライター怪人の出現など、原作のイメージを大幅に改変又は強化した誠に奇妙な映画だった。バロウズが夫人を撃ち殺したかの有名なウィリアムテルごっこのエピソードも盛り込まれている。
一言で言えばシュールなファンタジー映画で、絵的に面白い場面もあるのだが動きが少なく文学的なので、ふっと寝落ちしそうにもなった。筋はあってないようなものだが、一応はジャンキー作家バロウズの誕生秘話なのだと思う。
ハリウッド娯楽大作のように料金分確実に楽しませてくれる種類の映画ではなく、聴衆を選ぶカルトな映画である。

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