渡辺省亭展2021/04/23 15:00

□渡辺省亭-欧米を魅了した花鳥画-

 芸大美術館に「渡辺省亭」展を観に行った。
 「欧米を魅了した花鳥画」と展覧会の惹句にあるように、渡辺省亭は、実は最初に渡欧したプロの日本画家である。
 明治政府がパリ万博に日本代表の絵描きとして送り込み、踊り子で有名なドガの前で、即興で小鳥の絵を描いて見せて驚嘆させた。
 丸山応挙からの写実の伝統に立った、素晴らしく上手な日本画。
 しかし、中央画壇から距離を置き、また狩野派や琳派のような派手な屏風絵がないため、地味な画家として一度は忘れられていたが、今また再評価されている。
 看板となった花鳥画の、華麗な牡丹や堂々とした雉の絵は勿論絶品だが、迫真の描写ながらどことなく今日のカワイイに通ずる、ウサギやフクロウの絵も好きだなあ。
 この展覧会は残念ながら、新型コロナ緊急事態宣言の三度目の発令に伴い25日から臨時休館する。見といて良かった。


渡辺省亭展


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
「手賀沼」の読み方は? ひらがなで答えてください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://eastworld.asablo.jp/blog/2021/04/23/9370221/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。