わが世界美術史2024/04/09 00:26

□わが世界美術史 美の呪力(岡本太郎 1999)

 気持ちの上では世紀末の1999年に発行された、「芸術は爆発だ」の岡本太郎の本。日本の著名漫画家とこれまた著名な女流歌人の息子として生まれ、絵描きとしてはパリで育った著者の、「わが世界美術史」という世界への挑戦の気概が感じられる題名の本である。
 僕の理解では、この本は西洋を中心とする絵画の保守本流に対して縄文土器に根源を求められる呪術的な美を対比させる芸術論と、戦後ヨーロッパを再訪した際に再会したピカソなどかつての絵描き仲間たちとの思い出話が2本の柱となっている。その思い出話は楽し気に書かれていて、一番面白かった。
 一昨年も、この作家をモチーフにした「TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇」が深夜TV帯で放映されたが、この人古びない、ひょっとするとEvergreenかも。


岡本太郎


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