フレデリック・ブラウン ― 2022/03/01 02:33
□フレデリック・ブラウンSF短編全集1 星ねずみ(安原和見訳 2019)
「発狂した宇宙」で名高いアイデアストーリの巨匠、フレデリック・ブラウン(1906-72)の短編集。皆面白いが、一番洒落ているのは、冒頭の「最後の決戦(ハルマゲドン)」、思わず拍手だ。
ブラウンは、当時の最先端の植字技術ライノタイプの技術者だった。故にそれを題材にした話も2作入っている。例えれば、パソコン黎明期にプログラミングネタで書いたショートショートがもしあったならば、そのような味わいの作品だ。
宇宙に飛ばされた実験用ネズミが、知能が強化されて戻ってくる表題作「星ねずみ」も楽しい。アメリカの象徴アンクルサムが大活躍する「新入り」は、愛国心の発露か、はたまたイデオロギーも宗教の一種と茶化しているのかよくわからん。
文章の所々に、現在では、政治的に不適切な物言いあり。
あ、あまりにも有名なので、読んだような気がしていたのだが、実は僕はまだ「発狂した宇宙」を読んでいないかもしれない。
読んで確かめなくては。
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