ポストさらりまんが柏日記

□プロ画家になる！　-　絵で生きていくための142条（佐々木豊　2021）

　現役人気画家による、絵の（生活の仕方も含めた）技法書。

　のっけから、日本で絵だけで食えているのは５～10人、著者も、実は絵の先生で食べていると辛口で始まるが、話が具体的なので読み物としても面白い。

　芸大卒の最大の強みは、それこそ美大教授からカルチャー教室の先生まで、絵の先生として就職しやすいことだとか、独学で絵描きになった代表例は横尾忠則であるとか、142のヒントが書いてある。

　なかには、デッサンの上手さは、頭の良さに比例しているのではないかという、ぐさりと来る指摘もある。

　嗚呼、うすうす感じてはいたがやっぱりそうであったのか（汗）。

　しかし、絶望する必要はないようだ。ルソーのように、天然に歪んだ造形でも巨匠になった例もある、抽象画という路線もある、そうな。