代表取締役アイドル ― 2020/12/11 23:10
□代表取締役アイドル(小林泰三 2020)
堀 晃さんのブログに紹介されていた本、と言ってもいわゆるSF(Science Fiction)ではなくて、量子コンピュータの中に無限に詰め込まれる可哀そうなシュレ猫も出てくるが、基本、社会小説(Social Fiction)のSFである。
地下アイドルがひょんなことから、技術系大企業の社外取締役に就任、あれよあれよという成り行きで社長に昇り詰めるが・・・というお話。
ドタバタのお笑いかと思いきや、意外と真面目な会社経営入門(株式会社のいろはとか、粉飾決算入門とか)にもなっているので、新入社員は読んでおくと何かの役に立つ(かもしれない)。
研究所の所長が、実は、正確には研究員の研究内容を把握していないとか(個別の研究領域は非常に専門化しているため、ある意味当たり前)、研究所の組織や本社との関係、研究員の挙動の描写が妙にリアル、研究所あるあるで楽しめた。きっと作者の体験なのだろう。
作者の小林泰三さん、本作を読む限り絶好調に見えるが、この11月に逝去されている。享年58歳、合掌。
堀 晃さんのブログに紹介されていた本、と言ってもいわゆるSF(Science Fiction)ではなくて、量子コンピュータの中に無限に詰め込まれる可哀そうなシュレ猫も出てくるが、基本、社会小説(Social Fiction)のSFである。
地下アイドルがひょんなことから、技術系大企業の社外取締役に就任、あれよあれよという成り行きで社長に昇り詰めるが・・・というお話。
ドタバタのお笑いかと思いきや、意外と真面目な会社経営入門(株式会社のいろはとか、粉飾決算入門とか)にもなっているので、新入社員は読んでおくと何かの役に立つ(かもしれない)。
研究所の所長が、実は、正確には研究員の研究内容を把握していないとか(個別の研究領域は非常に専門化しているため、ある意味当たり前)、研究所の組織や本社との関係、研究員の挙動の描写が妙にリアル、研究所あるあるで楽しめた。きっと作者の体験なのだろう。
作者の小林泰三さん、本作を読む限り絶好調に見えるが、この11月に逝去されている。享年58歳、合掌。
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