空飛び猫 ― 2023/10/06 17:14
□空飛び猫(アーシュラ・K・ル=グウィン/村上春樹(訳) S.D.シンドラー絵
1993(原著は1988))
シンドラー描く表紙絵の、可愛らしい羽根付き猫に釣られて読んでみた。
ル=グウィンの名前は、宮崎息子アニメ「ゲド戦記」の原作者たる高名なファンタジー作家として知ってはいたが、実は読むのはこの「空飛び猫」が初めてだった。
街の雑踏のゴミ箱を住みかとする猫家族に、何故か羽の生えた子猫が生まれ育ち文字通り羽ばたいて巣立って行き、森のはずれの人間一家に幸せに迎え入れられるまでの小さな冒険談。
最近、気が滅入っていたが、これを読んで少し心の平安を取り戻せた。
ル=グウィンを食わず嫌いだったのは、フェミニストで疲れそうというイメージを勝手に持っていたからだが、そんなことはなさそうなので、今度はSFの代表作「闇の左手」でも読んでみようと思った。
ところで、ファーストネームのアーシュラは、カトリックの聖女ウルスラからとったそうだが、カタカナで書くと阿修羅に似ている。

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