太陽の棘 ― 2023/04/07 14:03
□太陽の棘(原田マハ 2014)
米軍占領下の沖縄で出会った、米軍医師と地元の芸術家コミュニティ「ニシムイ・アート・ヴィレッジ」の画家たちとの交流を描いたアート・フィクション(AF).
そうか、そういうこともあったのだなあと感心した。
本書の表紙カバーには、主人公の一人、タイラ(実在の玉那覇正吉画伯)が描いたもう一人の主人公エド(実在のスタンレー・スタインバーグ博士)の肖像画が採用されており、この物語が史実に基づいていることを証している。偶然だが、この顔、今のウクライナのゼレンスキー大統領と似ている。
シン・仮面ライダー ― 2023/04/07 20:53
□シン・仮面ライダー(庵野秀明監督 2023)
「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」に続く、庵野監督の限りなくアニメに近い実写三部作の(もし「シン・エヴァンゲリオン・ライブアクション」を作らなければ)、多分、最後の作品。
TV「仮面ライダー」の初期に近いダークな雰囲気を再現することにこだわっており、「ショッカー」の改造怪人(〇〇オーグと呼ばれる)は、死ぬと派手に爆発するのではなく地味にぶくぶくと溶解する。原点回帰の姿勢や良しなのであるが、何故か、子供時代の僕を熱狂させたSF活劇としての躍動感、カタルシスに欠け、消化不良な気分が残った。
造形も特撮もバイクも良いのであるが、なんというか理屈が多すぎた。ハリウッドのマーベルもののように、最後は娯楽映画としてきちんとはじけてほしかった。
平日の映画館ではあったが、客は10人くらいしか入っておらず、興収は淋しいと思う。これではショッカーの人件費が出るかも心配で、世界征服は無理であろう!?
なお、入場の時にはノベルティとしてショッカー怪人のIDタグが配られた。
いいいいいいい~!
追記(5月):
興収を心配した「シン・仮面ライダー」だが、結果的には歴代仮面ライダー映画の中でも一番の23億円を売り上げて制作側は喜んでいるらしい。同時期に封切られたキムタクx綾瀬はるか美男美女コンビの織田信長映画が30億円(製作費20億円なのでビジネスとしては40億円欲しい)に届かず不振と言われているのに対し、20億円突破で合格点なのは、結構安上がりに作られていたということだろう。
これなら、続編は勿論OK、冗談で書いた「シン・エヴァンゲリオン・ライブアクション」も夢じゃない?
ちなみに、韓国、中国でも大ヒットしたアニメ「スラムダンク」の興収は、日中あわせて250億円、日本公開が始まった任天堂・ハリウッド合作3Dアニメ「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の世界興収は、既に1600億円を突破している。
最近のコメント