三体II黒暗森林 ― 2020/09/09 18:56
□怒涛の中華SF再び
「三体II 黒暗森林 上・下」(劉 慈欣著 大森望ら訳 2020)
怒涛の中華SF「三体」三部作の真ん中の巻、いわばサンドイッチのパンとパンとの間に挟まれた具、ベーコンとトマトとレタスにあたる部分で、一番おいしいと評判だ。
三体艦隊が地球に向けて出発してから、地球艦隊を圧倒的な技術力で撃破するも、地球人の奸計にはまって追い返されるまでの約200年間の攻防を描く。
奸計の中身はネタバレになるので言えないが、フェルミのパラドックス(何故宇宙人は我々にコンタクトしてこないのか?)にゲーム理論のような答えをしているところがミソである。大法螺であるが、SFの本質の本質は大法螺なのでそれでよいのだ。
アシモフのファウンデーションシリーズをはじめ、著名SFへのオマージュが作中に散りばめられており、楽屋落ち的に楽しいが、「銀河英雄伝説(田中芳樹)」の名台詞の引用まであるので嬉しくなってしまった。
作者もアニメオタクか?
来年翻訳刊行予定の「三体」三部作の最後の巻「死神永世」では、舞台は宇宙の果ての外側まで行くらしい。刮目して待とう。
「三体II 黒暗森林 上・下」(劉 慈欣著 大森望ら訳 2020)
怒涛の中華SF「三体」三部作の真ん中の巻、いわばサンドイッチのパンとパンとの間に挟まれた具、ベーコンとトマトとレタスにあたる部分で、一番おいしいと評判だ。
三体艦隊が地球に向けて出発してから、地球艦隊を圧倒的な技術力で撃破するも、地球人の奸計にはまって追い返されるまでの約200年間の攻防を描く。
奸計の中身はネタバレになるので言えないが、フェルミのパラドックス(何故宇宙人は我々にコンタクトしてこないのか?)にゲーム理論のような答えをしているところがミソである。大法螺であるが、SFの本質の本質は大法螺なのでそれでよいのだ。
アシモフのファウンデーションシリーズをはじめ、著名SFへのオマージュが作中に散りばめられており、楽屋落ち的に楽しいが、「銀河英雄伝説(田中芳樹)」の名台詞の引用まであるので嬉しくなってしまった。
作者もアニメオタクか?
来年翻訳刊行予定の「三体」三部作の最後の巻「死神永世」では、舞台は宇宙の果ての外側まで行くらしい。刮目して待とう。
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