これはペンです2025/01/17 22:20

□これはペンです(円城 塔 2011)

 今、最も評判の良いSF作家の一人らしい円城 塔の本を初めて読んだ。
 ・これはペンです
 ・良い夜を持っている
 の中編2作が載っていた。
 正直、読みにくかった、特に最初の頁から順繰りに筋を追おうとすると、頭が混乱してきて一時は読むのを止めようかと思った。ところが止めるのも勿体ないのでランダムに拾い読みすると、部分部分は結構面白く、結局、するすると全部読んでしまった。そういう構造の小説なのかもしれない。
 2編とも、ざっくり言ってしまえば、家族と言葉の物語である。
 なんとなく、昔大学で読まされた記号論理学の教科書を思い出した。東大大学院総合文化研究科で博士号を取得した作者の経験が生きているのかもしれない。偶然にも、最近読んだ福岡伸一の「生物と無生物の間(2007)」に出ていた、DNAの四語の塩基(A,T,C,G)の話も出てきた。

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