おかえり、ブルゴーニュへ2019/01/16 22:45

□味の薄い前菜みたいな・・・

 観ればワインが飲みたくて堪らなくなり、近場のフレンチレストランに駆け込みたくなる映画かと思ったら、それほどではなかった。
 一度は故郷を捨てた老舗ブルゴーニュワインの御曹司が、父親の死去を契機に実家に戻り、兄妹で力を合わせて、一級畑とワイナリーを守るという、どこかで聞いたことのあるような気もするお話。
 季節により移り変わるワイン畑の丘は一応美しいのだが、凄くというほどではなく、ワイン造りの描写もそれほど丁寧では無かった。
 ただ、少量生産のこだわりワインは、未だに葡萄を裸の足で踏みつぶしているということが分かって勉強になった。但し、ローマ時代には乙女が踏みつぶしていたらしいが、今はむくつけきオッサンも参加していたので、見なければ良かったと思った。
 全体に、味の薄い前菜のような印象の映画。

アリー/スター誕生2019/01/12 19:32

□ドキュメンタリータッチの新「スター誕生」

 「スター誕生」は、これが4度目のリメイクとなる芸能サクセス・ストーリーだが、今回は、平成の歌姫レディー・ガガ(マドンナは昭和の歌姫だと思う)をヒロイン役にすることによって、先だって封切られた「ボヘミアン・ラプソディ」と並ぶドキュメンタリータッチの音楽映画として蘇った。
 ともに、顔にコンプレックスをいだく主人公(フレディ-・マーキュリーは出っ歯、アリーはデカ鼻)が天性の美声でのし上がっていく話とも言えるが、現実のくびきに縛られたラプソディよりは、もとからフィクションのアリーの方が、素直に盛り上がれた。
 アリーが成功した後も、アリー発掘の役目を終えた亭主がなかなか画面から消えないのでうざったく疑問に思っていたが、実は、最後に話を締めくくる大事なお役目が残っていたのだ。この旦那役兼本映画の監督のブラッドリー・クーパーは、役者が本職で歌手ではないのだが、声が良く歌が上手いので感心した(ギターリフの手のアップは多分吹き替えと思うが)。

マダムのおかしな晩餐会2019/01/08 19:09

□羊頭狗肉な邦題

 題名から、かの、お腹がすくことこの上なしの名画「バベットの晩餐会」みたいなもんを期待して観たら、まるで違った。中年男女の余り爽やかでない恋の駆け引きだった。見方によっては、かなり差別的な、金持ちが女中をもてあそ不愉快な話だ。
 最後の場面では、金持ち男が女を追いかけるかもしれないと思わせぶりな終わり方をするが、ずるそうな男だから多分そんなことしないのだ。
 晩餐会の場面は短く、美味しそうな料理のアップも無かった。
 なんせ、原題は、単なる「マダム」なのだ。
 邦題が羊頭狗肉なのだ。
 晩餐会でヒロインが話す下ネタジョーク(メロン→洋梨→玉ねぎ VS 樫の木→樺の木→クリスマスツリー)を覚えられたのが、数少ない収穫か。

ゆきゆきて、神軍2018/12/24 21:52

□クリスマスイブには重かった映画

 太平洋戦争(大東亜戦争)終戦 1945年
 映画「ゆきゆきて、神軍」公開  1987年
 奥崎謙三 死没(85歳)      2005年
 キネマ旬報シアターにて上映   2018年

 戦後42年、南方に派遣され、終戦後にもかかわらず自軍に銃殺された兵隊の死の真相を探るべく、部隊の元上官、元隊員を訪ねて回る奥崎謙三元上等兵(自称 神軍平等兵)を撮影したドキュメンタリー。奥崎は、話を聞きだすために、時に暴力を使い、時に妻や友人を死んだ兵の親族と偽って同行させる。
 関係者は、奥崎の執拗な追及に、次第に、もはや敵と戦うどころではなくなっていた戦争末期のおぞましい部隊の状況を証言する。映画の撮影後、奥崎は、銃殺刑の責任者と判断した元上官の殺害を意図するが、応対に出たその息子を銃撃し、殺人未遂罪で服役する。
 非常に重い映画、主役の奥崎には、アクと暴力性が強すぎてとても感情移入は出来かねた。しかし、その行動には、確かに一つの正義があると言わざる得ない。
 この映画は、組織(例え普通の会社だとしても)が本質的に持つ恐ろしさと、いかに、日本人が、制御された暴力機関としての「軍隊」の運営に向いていなかったかを強く印象付ける。それ故に、この後味が悪く、薄気味悪い映画は、未来永劫に、保管され、定期的に上映されるべき反戦映画であろう。

ボヘミアン・ラプソディー2018/12/02 22:16

□歌手は声が命。

 おおたかの森に行って、クイーンのフレディ・マーキュリーの伝記映画を観てきた。
 マスコミでも紹介されたためか、あの頃を思い出したい爺婆ばかりでなく、若い人も来ていて、映画館は満杯だった。
 観て思ったのは、フレディは、こんなに馬面だったけなあということ、メイクで俳優の顔を誇張しているにしても、随分と凄い出っ歯なのだ。ほんまにこうだったけ?
 流れる歌は、勿論、ほんまもんのクイーンの音源、色々あっても、やはり、歌手は声が命と納得させられる美声だった。なんせ、4オクターブだ。


おおたかの森SC
ボヘミアンラプソディー
おおたかの森SC


万引き家族2018/09/29 18:43

□これも残念な映画

 カンヌ国際映画祭のパルムドール受賞で話題の映画を観てきた。
 出だしは、喜劇仕立てで快調だったが、だんだんシリアスになって、最後は湿って暗く終わった。暗い話こそ笑かしてほしかったので、これも少々残念な映画だった。
 名女優、樹木希林さんの逝去を悼んでか、客の入りは良かった。
 享年75歳、合掌。


万引き家族


プーと大人になった僕2018/09/25 17:50

□残念な映画

 雨の日は映画館に行こう、散歩にも行けないから。
 そう思って「プーと大人になった僕」を観に行ったが、ビジュアル的にも、筋的にも少々残念な映画だった。
 しゃがれた声で「クリストファー・ロビン」と不気味に囁く、毛皮の擦り切れたような熊の縫いぐるみは、あまり可愛くなく、「大人になった僕」の日常の描き方も、ステロタイプで妙に説明的なので、観ていても、それほど子供時代に戻りたい気分が湧いてこない。笑いやアクションなどの刺激も少ないので時々、ふっと眠くなる。
 同じ「大人のぬいぐるみ」映画ならば「童心を取り戻す」クリストファー・ロビンではなく、「童心のまま大人になってしまった」”Ted”の方が爽快感もあって面白かった。
 あと、この映画では、仕事のために家庭をないがしろにする父親と、子育てに専念する母親という対比が、一つの軸になっていたが、これも、ほとんどの家庭が共働きになった今では、古臭い。そのためか、映画の設定年代は、(車の型から考えて)1950年代ころにしてある。つまり、どのみち、現代ではなりたたないお話なのだ。
 ところで、この映画は、子供が喜ぶとはとても思えないが、かと言って、前述の”Ted”のように、はっきりと大人向けでもない。誰に見せるつもりだったんだろう。その曖昧さの為か、映画館はがらがらだった。

カメラを止めるな!2018/09/18 17:56

□ミッションインポッシブルよりも面白い!!!?
  One cut of the dead

 いや~、面白かった。
 今年観た映画の中では、「ミッションインポッシブル」を抜いて一位の面白さだ。
 片や製作費二百億円、こちらは三百万円!
 映画は金ではない!情熱だ~!!!?
 ネタバレになるので詳しくはかけないが、ゾンビ映画にして、映画の映画、メタ映画だ、そして家族の物語だ。
 見るべし、見るべし、見るべし!!!


カメラを止めるな


ジュラシック・パーク2018/09/01 18:25

□MX4D初体験

 「ジュラシック・ワールド」の最新作「炎の王国」を16号線沿いの巨大モール「セブンパークアリオ柏」まで観に行った。何故、家から遠い7パークに行ったかと言うと、椅子が動くと評判の最新体感映像設備「MX4D」で観たかったからだ。
 で、これが大正解だった。恐竜の足音にあわせて、座席はマッサージチェアのようにズンズンと揺れ、恐竜の鼻息まで風で再現されるので、ジュラシック・ワールドのような、ハラハラドキドキのジェットコースタームービーにはぴったりの設備であった。映画を観賞するというよりも、遊園地のアトラクションを楽しむ感覚に近い。
 観る前は、通常の観賞券にプラス1300円(3D眼鏡は持参)は、高いなあと思ったのだが、今では、この方式にはまる映画があれば、また試しても良いと思っている。
 帰り道、今日も突如の雷雨に襲われる。


柏7パーク


MI:FALLOUT2018/08/19 02:20

□ひたすら走るトム・クルーズ

 ミッション・インポッシブルの最新版フォールアウトを観た。
 50歳代のトム・クルーズの捨て身のアクションシーンが売りだ。ともかく、よく走り、よく飛び降りて、骨折したらしい。
 前作の敵役のシンジケートの親分が、今作では核爆弾のボタンを押してイーサン・ハントを追い詰める。迫りくる世界の危機、派手なカーチェース、謎の美女の暗躍,
程よいSF風味と、これは完璧な娯楽活劇映画だ。料金分は必ず楽しめる。
 さて、この雰囲気どこかで嗅いだと思ったら、そうだ、まさしく昔の007だ。なるほど、トムもおっさんになったので、もともとおっさんだったショーン・コネリーが主役のボンド映画と、話の造りが似て来るのだと納得。但し、ここでのイギリス諜報部MI6は、少々悪役ぽい。