よっしー ― 2023/12/15 22:35
□Christmas Concert with Wine
「よっしー」こと善岡慧一のミニコンサートをパレット柏で聴いた。
ワイン片手に聴く、若手ピアニストのジャズ風味のクリスマスソングはなかなか心地良かった。善岡は「Official 髭男 dism」のサポートキーボーディストでもあるためか、いつものパレットのイベントよりは若めの婦人客が多い気がした。
演奏はさすがに上手だったが、もっと大胆なアドリブも欲しかった。曲目の中では、アンコールで弾いたジョン・レノンの「Happy Xmas」が一番良かった。
本当に「War is Over」となりますように。
思い出のスケッチブック ― 2023/12/12 22:19
□思い出のスケッチブック(E.H.シェパード/永島憲江(訳)2020(原著1957))
「クマのプーさん」挿絵画家が描くヴィクトリア朝ロンドン
「クマのプーさん」のイメージを決定づけた挿絵画家(というより偉大なキャラクターデザイナー)のシェパードが自らの幼少時代を書いた自伝。
7歳から8歳までの子供時代の思い出がぎっしりと詰め込まれている。要所要所に、当時のものも含め、筆者自身によるスケッチが挿入されているのも楽しい。
そうか、兵隊に憧れる軍国少年だったんだ。
絵画の向こう側 ― 2023/12/10 19:18
□絵画の向こう側・ぼくの内側 未完への旅(横尾忠則 2014)
ついこの間まで、上野で「横尾忠則 寒山百得展」を開催していた作者のエッセイ集。デザイナーから画家に転身した以降の制作の実際、心の動きがかなり精彩に書かれている。もし、村上春樹の「騎士団長殺し(2017)」のように絵描きを主人公にした小説を書きたい人は、これを読むと随分と参考になるかも知れない。
どのみち絵と言うのは自分の好きなものを自分の好きなように描くしかないもんだということが良くわかる。
フォーレ四重奏団 ― 2023/12/08 23:05
□フォーレ四重奏団”世界最高峰のピアノ四重奏団”@おおたかの森ホール
ドイツからやって来たピアノカルテットを聞いた。
演目はブラームスとムソルグスキー。
ロマン派の曲に眠りに誘われたが、不協和音の響く「展覧会の絵」で覚醒した。
演奏は(当たり前ながら)西洋の音がした。
ぶらりローマの休日 ― 2023/12/08 17:50
□ぶらりローマの休日 街歩き(青木 昭(文) 田代まき(絵) 2000)
TVディレクターとして、かのミケランジェロが描いたシスティーナ礼拝堂壁画修復プロジェクトの記録責任者を長きにわたり務め、その間ローマに入り浸っていたという誠に羨ましい経歴の筆者が書いたローマの街歩き記。
既に20年以上前の本なのでだいぶ事情が変わっているかもしれないが、ローマ観光の機会があれば(行きたいなあ!)是非カバンに入れておきたい本。
挿絵も素敵だ。
文楽鑑賞教室 ― 2023/12/06 18:59
□団子売/傾城恋飛脚
国立劇場を建て替える間、文楽などは各地で分散公演される。今月は、北千住の「THEATRE1010」で観劇できるので、解説付きの文楽鑑賞教室に行ってきた。
題目は、おしどり夫婦の行商を描く陽気な「団子売」と、遊女に入れあげ公金を使い込んで女とともに逃げ回る男の恋の逃避行「傾城恋飛脚」。
舞台に近い席が取れたので、人形遣いのさまが非常によく見て取れた。何より、近場の北千住で気楽に観劇できたのが良かった。
創版会 ― 2023/11/30 14:33
□力作揃い
知り合いの版画の展覧会を「ラコスタ」に観に行く。
うむ、力作揃いではないか。
12月3日まで。
共晶点 ― 2023/11/09 23:21
□夭折の彫刻家
毎年、柏ゆかりの芸術家の新作を集めて「パレット柏 市民ギャラリー」で展示する「共晶点」を観た。今年の会場は、この冬に55歳の若さで亡くなった彫刻家の松隈健太朗氏の作品を中心に構成されていた。
ユーモアにあふれながらも、動物と人間の合体した奇怪な造形の聖者の列を鑑賞しながら、作者略歴を読んで驚いた。死因がすい臓がんなのだ、昨日通夜に参列した元同僚と同じではないか、偶然の一致に複雑な思いがした。
Now &Then ― 2023/11/07 01:46
□ビートルズの新曲
ジョン・レノン(1980年死亡)が生前カセットテープに残していった未発表曲の録音から、最新のAI技術でボーカルだけを取り出し、それに他のメンバーの演奏やコーラスを重ねた「Now and Then」が、ビートルズ最後の「新曲」としてリリースされた。
ネットで聴いて見て、何故そんな面倒なことをしてまで、レノンの声を生かそうとしたかが分かった。表面的には、男(ジョン)が分かれた恋人に呼びかける素直なラブソングなのだが、今の時点で聞くと、生き残ったメンバーがジョンに戻ってきてほしい、また一緒に演りたいと歌っているように聞こえるのだ。
そう、人間は誰でも死んで一人になっていく、ただ皆で生きたあのころだけが黄金色に輝いていくのだ。
青春のスケッチブック ― 2023/11/03 21:52
□青春のスケッチブック 「熊のプーさん」挿絵画家が描くヴィクトリア朝ロンドン 続
(E.H.シェパード(著・絵)/永島憲江(訳) 2023)
副題通りである。「熊のプーさん」の挿絵を描いた筆者の、少年期から画学生時代、結婚に至るまでを記した自伝。絵画修行の様子や当時の社会風潮が、著者の描いたスケッチもまじえて、文字通り活写されている。
まだ馬車が主要な交通機関であったころ、自転車が便利な個人用の「マイカー」であったことが伺われて面白い。
これは「続」と書いてあるので、「本編」も読んでみよう。
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