ジャック・ロンドン傑作選 ― 2021/10/01 16:23
□ジャック・ロンドン奇想天外傑作選(2013 訳 辻井栄滋ら)
「荒野の呼び声(1903)」と、狼印のカリフォルニアワイン「ケンウッド」で有名なジャック・ロンドンの短編8本を収録する傑作選。
奇想天外と名乗っているだけあって、どれもあっと驚く結末ばかりだ。
本書の解説で知ったのだが、ジャック・ロンドンは世界中を放浪していて、日本にも来ていた。その時の経験(?)を活かしたと思しき「お春」は、大石内蔵助の霊が乗り移った芸者が切腹するという、まさに、なんじゃこれはの驚愕ものであった。
ひょっとして、赤穂浪士(47RONIN)が海外で有名なのは、この作品の所為!?
錬金 ― 2021/10/01 17:01
□錬金(堀江貴文 2017)
ニッポン放送買収の失敗後、証券取引法違反の経済犯として服役中のたっぷりの時間で構想したと思しき、ホリエモンが書いたタイムスリップ小説。
小説中の若きホリエモンの分身らしき青年(以下「青年」)は、小説中の堀江貴文本人に半ば騙され、パソコン黎明期の秋葉原にタイムスリップして、ASCIIを創業したばかりの西和彦をモデルにしたコンピューター天才(以下「西」)と出会う。
ビル・ゲイツをモデルにしたと思しきコンピュータ界の若き覇王と意気投合した西は、青年を引き連れて次々とビジネスを展開するが・・・
というお話。
「錬金」というタイトルから、金儲けの秘訣でも教えてくれるのかと思ったら、わりと純粋な、当時の秋葉原を舞台にした、青春グラフィティであった。ホリエモンが実際に西和彦に会っていたかどうかは知らないが、本当に憧れていたんだということが分かる。言ってみればこの小説、まるごと西和彦へのオマージュであった。
夭逝の天才村山槐多の謎 ― 2021/10/01 17:36
□引き裂かれた絵の真相 夭逝の天才村山槐多の謎(村松和明 2013)
日本のフォーヴとも言える造形と、赤のガランスの多用で、高村光太郎に「火だるま槐多」と唄われた村山槐多の大作「日曜の遊び」の謎に挑んだ美術評論。
岡崎市美術館には、「日曜の遊び」と題される巨大な水彩画(大作)があり、マネの草上の食事やセザンヌの水浴などを思わせる男女が描かれている。
この絵には、村山槐多の従兄の洋行帰りの画家・詩人の山本鼎が描いた下絵があるのだが、その「下絵」を拡大した「大作」の作者については、山本本人なのか、従弟の村山なのか判然としていなかった。
美術評論家である著者は、何度も岡崎市美術館を訪ねて綿密に「大作」を調査し、画材等の科学的分析とあわせて、山本の「下絵」をもとに、村山が「大作」を描いたことを明らかにする。
決め手となったのは画力で、「下絵」には東京美術学校で学んだ山本のアカデミックな描写力が反映されているのに対し、「大作」は、人体のデッサン等で劣っていた。著者は、「大作」で、専門的な美術教育を受けなかった自身の画力の欠如を痛感した村山が、これ以降、独自のアニマニズム絵画を発展させたと推測している。
現代の美術市場では、絵の上手な山本鼎の絵よりは、下手な村山槐多の方がはるかに値が高い。上手けりゃ良いという訳でもないのが絵の難しい処である。
歯医者 ― 2021/10/01 23:49
□台風接近中
台風が刻々と接近しているさ中、車で歯医者に向かった。
歯石を取り、歯肉炎の薬を入れてもらう。
雨風ともそれほどひどくはならず、無事に往復できた。
良かった。
白鳥親子 ― 2021/10/02 23:07
□餌に一直線。
いつもの白鳥親子が大堀川を一直線に泳いでいる。
その先には人影が見え、どうやら餌を期待しているようだ。
解禁3日目 ― 2021/10/03 20:52
□日常が戻ってきた?
緊急事態宣言が解除され、お酒が戻ってきて3日、
柏高島屋のAGIOで、TAKE OUT(お持ち帰り)ではなく、EAT OUT(外食)。
僕もうれしかったが、店の人も嬉しそうだった。
シザーサラダのチーズがてんこ盛り!
そう云えば。コロナ禍で忘れていたが、もうハロウィーンの季節になったのだ。
生きる描く愛する ― 2021/10/03 22:59
□生きる描く愛する- 四十二人の名画家物語(田中 穣 2006)
上村松園、東山魁夷、加山又造など、昭和の日本の名画家の作品と人となりを紹介するエッセイ集。梅原龍三郎や林武など洋画家も登場するが、筆者の思い入れは、西洋絵画に対抗して日本画の近代化に挑戦した日本画家に強い。
表紙の絵「径」」を描いた小倉遊亀は、その代表格と思われる。
画家の中には、既に忘れられつつある人もいるが、彼らの絵の世界的な評価はどうなるのか、興味深い。なお、佐伯祐三は取り上げられているが、最も世界的に成功した日本人画家である藤田嗣治は、フランス人になったためか入っていない。
(本書に掲載されている画家)
上村松園、奥村土牛、福田平八郎、東山魁夷、佐伯祐三、岡 鹿之助、梅原龍三郎、安井曾太郎、小倉遊亀、萬 鉄五郎、三岸節子、片岡球子、上村松篁、牛島憲之、杉山 寧、奥田元宋、平山郁夫、加山又造、小磯良平、吉岡堅二、荻須高徳、竹久夢二、髙山辰雄、山本丘人、守屋多々志、中川一政、清水多嘉示、山口蓬春、松本竣介、児島善三郎、熊谷守一、小林古径、林 武、川合玉堂、岸田劉生、小野竹喬、望月春江、中根 寛、速水御舟、荻 太郎、中村彝、相原求一朗
ジョン・レノン暗殺 ― 2021/10/03 23:01
□ジョン・レノン暗殺-アメリカの狂気に殺された男
(フィル・ストロングマン、アラン・パーカー著 小山景子訳 2004)
ジョン・レノンは、ジョン・F・ケネディ、マルコムX、キング牧師、ロバート・F・ケネディと同じように、米国の諜報機関の暗躍によって殺害されたと説く本。
ケネディ大統領の狙撃犯として逮捕され、直後に暗殺されたリー・オズワルドは、ダミーであり、ジョン・レノンを撃ったマーク・チャプマンは、催眠術によって遠隔操作されていた、そうだ。
本当かなと思うが、まるっきり否定するには説得力がある。確かに、本の通りであれば、それらの事件に対するFBIの捜査は、故意と思えるほど雑である。
アメリカというのは、やはり住むには物騒な国なのかなあ。
ヒマラヤ杉 ― 2021/10/03 23:16
□時計台とともに。
柏公園の、秋晴れの空の下のヒマラヤ杉、
時計台とともに。
白鳥と十月桜 ― 2021/10/03 23:22
□十月に咲くから十月桜。
北柏ふるさと公園で、いつもの白鳥の顔のアップを撮る。
ついでに、10月に咲いた十月桜も撮る。
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