押井守のニッポン人って誰だ!?2021/02/06 17:26

□押井守のニッポン人って誰だ!?(押井守・渡辺麻紀共著 2020)

 アニメ「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995)」で名を馳せた押井守監督の日本人論、映画ライターの渡辺麻紀が聞き役を務めた対談形式である。新型コロナ禍にも少し触れている。
 僕としては、SF畑の押井監督とあって、自由自在な枠組みのない議論を期待したのだが、わりと普通の国体論であった。確かに、警察ロボットの活躍するシリーズが代表作の監督なのだから、そうなっても不思議はないのだが、すこしがっかりした。駄洒落で言うと「オシイ」のだ。
 ほぼ同じような主張は、イザヤ・ベンダサン(山本七平)が、すでに「日本人とユダヤ人(1970)」でしている。尤も、監督に言わせれば、50年たっても日本人に進歩がないから、自分が又言ったということなのだろう。
 印象深いのは押井が日本人の特徴を、映画「日本沈没(1973)」で政界の黒幕が宣った名(迷?)科白「何もせんほうがええ。」に集約したこと。確かに、ここ一年の日本政府のコロナ禍対応を見ると、説得力のある見解である。


押井守
押井守


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