せんとくん健在2021/01/14 17:58

□十年経てば可愛い。

 重要文化財の高島屋本店ビルで野見山暁治の個展を観たついでに、日本橋をうろうろしたら、久しぶりに奈良のマスコット「せんとくん」に出会った。
 平城遷都1300年祭(2010)を祝って発表されたばかりのときには、冬虫夏草のようで不気味だとも言われたが(僕が言った)、十年経って見れば可愛いものである。


日本橋高島屋
せんとくん
せんとくん


野見山暁治のいま展2021/01/14 18:06

□齢百歳の抽象画の巨匠

 おそらく日本で現在稼働中の最高齢の油彩画家の個展を日本橋高島屋で観て来た。本当は、柏高島屋でも巡回展覧してほしかったのだが、来ないのだからこちらから行くしかない。実は、野見山暁治の作品をちゃんと観るのは初めてだ。絵ではなく氏の随筆「アトリエ日記」の読者としてのファンだったのだ。
 一度、実物の絵を拝みたくて、竹橋の美術館まで行ったが、鉛筆画を一点見られただけであったので、こういう展覧会はありがたい。
 さて、実物の絵は、思っていたのより重厚で、さすがにとても上手かった。でも、ぼくは、からっとしたミロのような絵のほうが好きだな。面白いことに、作品が後期になるほど、太い墨線の比重が目立ってくる。岡本太郎もそうだけど、日本のある種の画家は、齢とると先祖帰りで、書道の手癖が出てくるのではないか?


野見山暁治展