あっちの豚こっちの豚 ― 2020/03/10 12:39
□あっちの豚こっちの豚(佐野洋子 2012)
これも「百万回生きた猫」の佐野洋子の絵本。もともとは、佐野洋子の文章に息子の広瀬弦の絵を付けた同名の絵本(1987)があったのだが、佐野の死後に、佐野自身が描いた絵本用の原画も残されていたことが分かり、新たに絵を差し替えて、文・絵ともに佐野洋子の作品として世に出されたものである。
木版画を思わすような白黒単色の骨太の絵はなかなか素敵であるが、話は結構えぐい。ペローの寓話みたいだ。図書館では子供用の絵本棚に置いてあったが、読ませても大丈夫であろうか?
佐野洋子には「あっちの女こっちの猫」という画文集もあるが、「あっちこっち」という言葉が好きだったのだろうか?
これも「百万回生きた猫」の佐野洋子の絵本。もともとは、佐野洋子の文章に息子の広瀬弦の絵を付けた同名の絵本(1987)があったのだが、佐野の死後に、佐野自身が描いた絵本用の原画も残されていたことが分かり、新たに絵を差し替えて、文・絵ともに佐野洋子の作品として世に出されたものである。
木版画を思わすような白黒単色の骨太の絵はなかなか素敵であるが、話は結構えぐい。ペローの寓話みたいだ。図書館では子供用の絵本棚に置いてあったが、読ませても大丈夫であろうか?
佐野洋子には「あっちの女こっちの猫」という画文集もあるが、「あっちこっち」という言葉が好きだったのだろうか?
絵画の発明 ― 2020/03/10 21:51
□絵画の発明-ジョルジョーネ「嵐」解読(サルヴァトーレ・セッティス 2002)
16世紀イタリアの画家ジョルジョーネの「嵐」として知られる絵では、水門の上に立つ奇妙な円柱を挟んで、右端に赤子を抱くほぼ裸の女(通称ジプシー女)、左端に直立する男(通称兵士)が配置され、空には雷雲が轟いている。
物語の一場面らしいが、も一つ判然としないこの絵は、今に至るまで「何が描かれているかわからない謎の絵」とされてきた。抽象画やシュールリアリズムなど、訳の分からない絵に馴れた現在の僕らには不思議なことだが、長らく聖書や神話、歴史などを文字通り絵解きするのが絵の役目だった当時の絵の常識からすると、この絵の分からなさ加減は突出しており、多くの美術学者がこの絵に魅せられ、図像学を駆使して謎ときに挑戦している。
本書は、それらの謎解きの集大成を目指したものであり、明確な結論は避けているものの、「絵画の発明」というタイトルから察するに、著者は、この絵を、旧来の聖書等の絵解きから解放された、そもそも絵に意味なんかないと主張した最初の自律的な絵画とみなしているらしい。
僕個人は、本書で紹介された諸説の中では、2人の男女の組み合わせが伝統的に示す主題、アダムとイブの楽園追放という説に最も共感する。この絵を素直に眺めると、楽園を追い出され最初の子を産んだイブが、アダムに「これはあなたの子なんだから、ちゃんと責任取って、私たち親子を養わなくてはならない」と詰め寄っているのを、アダムがとぼけて聞き流しているように見えるからだ。
そう言えば、日本で一番有名なジョルジョーネの作品は、おそらく「眠れるビーナス」だと思うのだが、僕はこの絵を見ると、なぜか「夏は股間が痒くなる」という痒み止めクリームのTVコマーシャルを思い出す。
Fukushima 50 ― 2020/03/11 20:05
□あのとき何が起きていたのか。
3.11東北大震災の時に、福島第一原子力発電所(1F)で起きた、わが国最悪の原子力事故を、渡辺謙など豪華俳優陣で再現したドキュメンタリードラマ。津波により原子炉の冷却に必要な電源を喪失した1Fは、吉田所長(一人だけ実名で登場)以下のスタッフ決死の対応にもかかわらず炉心溶融と水蒸気爆発に至る。
当時は想像するしかなかった事故時の炉内の挙動、冷却水喪失、炉心溶融、水素の発生と漏洩、そして水素爆発と圧力容器の破損に至る一連の過程が、映画ならではのCGを駆使してリアルに「見える化」されるのを期待したが、イメージ的な画像の範囲を超えていなかった。事故後9年間の過酷事故解析の成果をもっと反映してほしかったが、科学考証スタッフも明示されていない。
事故への組織的対応についても、首相から原子力安全委員会委員長、東電社長、発電所長にいたるまで、全員が大声で怒鳴りあっているだけにしか見えず、俳優の力演も上滑りしていた。意思決定プロセスが見えてこないのだ。
最後に、エンドロールに注目したが、協力に東京電力は出ていなかった。映画の中の東電マークも微妙に本物と変えていた。代わりに、復興庁協力が大きく出ていた。文化庁の助成金も得ている。
再現ドラマとしては、色々残念な点もあるが、あの事故があったということを伝える映画として貴重。
3.11東北大震災の時に、福島第一原子力発電所(1F)で起きた、わが国最悪の原子力事故を、渡辺謙など豪華俳優陣で再現したドキュメンタリードラマ。津波により原子炉の冷却に必要な電源を喪失した1Fは、吉田所長(一人だけ実名で登場)以下のスタッフ決死の対応にもかかわらず炉心溶融と水蒸気爆発に至る。
当時は想像するしかなかった事故時の炉内の挙動、冷却水喪失、炉心溶融、水素の発生と漏洩、そして水素爆発と圧力容器の破損に至る一連の過程が、映画ならではのCGを駆使してリアルに「見える化」されるのを期待したが、イメージ的な画像の範囲を超えていなかった。事故後9年間の過酷事故解析の成果をもっと反映してほしかったが、科学考証スタッフも明示されていない。
事故への組織的対応についても、首相から原子力安全委員会委員長、東電社長、発電所長にいたるまで、全員が大声で怒鳴りあっているだけにしか見えず、俳優の力演も上滑りしていた。意思決定プロセスが見えてこないのだ。
最後に、エンドロールに注目したが、協力に東京電力は出ていなかった。映画の中の東電マークも微妙に本物と変えていた。代わりに、復興庁協力が大きく出ていた。文化庁の助成金も得ている。
再現ドラマとしては、色々残念な点もあるが、あの事故があったということを伝える映画として貴重。
シン・コロナ ― 2020/03/13 16:02
□パレットのギャラリーも封鎖
シン・コロナ騒ぎでパレット柏のギャラリーも閉鎖。
楽しみにしていた「名品展」も中止だ。
シン・コロナ騒ぎでパレット柏のギャラリーも閉鎖。
楽しみにしていた「名品展」も中止だ。
赤坂の桜 ― 2020/03/13 17:58
□アカサカサカスの枝垂れ桜
TVで紹介していたので見に行った。
枝垂れ桜がずらっと並んでいるのかと思ったら1、一本ひょろっと立っているだけなので拍子抜けした。カフェでヴァン・ムスーを頼んで、飲みながらスケッチした。
TVで紹介していたので見に行った。
枝垂れ桜がずらっと並んでいるのかと思ったら1、一本ひょろっと立っているだけなので拍子抜けした。カフェでヴァン・ムスーを頼んで、飲みながらスケッチした。
握り寿司ランチ ― 2020/03/14 16:05
□カツオが旨い!
「福鮨」で、握り寿司ランチ。
出たものすべて美味しかったが、今日は、ルビーのような色も美しい、カツオが絶品だった。
「福鮨」で、握り寿司ランチ。
出たものすべて美味しかったが、今日は、ルビーのような色も美しい、カツオが絶品だった。
春の雪 ― 2020/03/14 23:38
□えらく寒いと思ったら、
雪だかみぞれだかわからんもんが降ってきた。
雪だかみぞれだかわからんもんが降ってきた。
陽光桜 ― 2020/03/15 16:54
□ソメイヨシノまでの繋ぎ
河津さくらとソメイヨシノの狭間に咲く花に陽光桜がある。
柏ふるさと公園でも、ソメイヨシノの出番まで頑張ってくれている。
河津さくらとソメイヨシノの狭間に咲く花に陽光桜がある。
柏ふるさと公園でも、ソメイヨシノの出番まで頑張ってくれている。
久住さんお勧めカレー ― 2020/03/15 22:27
□中華「大島」のシャヒジャルカレー
「孤独のグルメ」の原作者の久住昌之さんがカレーが旨いと雑誌に書いていた、中華「大島」に行った。近所なのに、今まであることさえ気づかなかった地味な店だ。中華なのに、昼はカレーしか出さない。
名物のシャヒジャルカレーを食べた。同じ柏のカレーの名店「ボンベイ」のカレーをさらに煮詰めてスパイシーにしたような味で美味しかった。
謎の形容詞「シャヒジャル」の意味を店の人に聞くと、どこかの言葉で「甘い辛い」だそうだ。
「孤独のグルメ」の原作者の久住昌之さんがカレーが旨いと雑誌に書いていた、中華「大島」に行った。近所なのに、今まであることさえ気づかなかった地味な店だ。中華なのに、昼はカレーしか出さない。
名物のシャヒジャルカレーを食べた。同じ柏のカレーの名店「ボンベイ」のカレーをさらに煮詰めてスパイシーにしたような味で美味しかった。
謎の形容詞「シャヒジャル」の意味を店の人に聞くと、どこかの言葉で「甘い辛い」だそうだ。
柏でも開花 ― 2020/03/15 22:45
□巻石堂病院のソメイヨシノが開花
東京では、昨日、日比谷後援の桜が開花したとTVに出ていた。
柏では、柏ふるさと公園の陽光桜は満開だったが、ソメイヨシノは未だだった。しかし、柏で一番早いと言われている巻石堂病院では、もう開花していた。
東京では、昨日、日比谷後援の桜が開花したとTVに出ていた。
柏では、柏ふるさと公園の陽光桜は満開だったが、ソメイヨシノは未だだった。しかし、柏で一番早いと言われている巻石堂病院では、もう開花していた。
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