アリー/スター誕生2019/01/12 19:32

□ドキュメンタリータッチの新「スター誕生」

 「スター誕生」は、これが4度目のリメイクとなる芸能サクセス・ストーリーだが、今回は、平成の歌姫レディー・ガガ(マドンナは昭和の歌姫だと思う)をヒロイン役にすることによって、先だって封切られた「ボヘミアン・ラプソディ」と並ぶドキュメンタリータッチの音楽映画として蘇った。
 ともに、顔にコンプレックスをいだく主人公(フレディ-・マーキュリーは出っ歯、アリーはデカ鼻)が天性の美声でのし上がっていく話とも言えるが、現実のくびきに縛られたラプソディよりは、もとからフィクションのアリーの方が、素直に盛り上がれた。
 アリーが成功した後も、アリー発掘の役目を終えた亭主がなかなか画面から消えないのでうざったく疑問に思っていたが、実は、最後に話を締めくくる大事なお役目が残っていたのだ。この旦那役兼本映画の監督のブラッドリー・クーパーは、役者が本職で歌手ではないのだが、声が良く歌が上手いので感心した(ギターリフの手のアップは多分吹き替えと思うが)。