帝都大戦不発2018/04/01 20:07

□アラマタ美術史(荒俣 宏 2010)

 冒頭、我々現生人類(ホモサピエンス)がネアンデルタール人との生存競争に勝ち残ったのは、絵が描けたからではないかという仮説が提示され、以降、絵画の魔法について東西(というか日本と欧州)の歴史がひもとかれる。
 読んでる間は、ふむふむと頷いたと思ったのだが、一か月たってみるとどこに感心したのか思い出せない。うすらぼんやりと、意外にまともな講義だったなあという印象しかないのだ。例えれば、邪かましいセシル・テイラーを聞こうとしたら、端正なエリック・サティが出てきたみたいなもんだ。
 やはりこの人には、怨念に満ちた怪奇面妖な暗黒美術史を話してほしかった。
 昔の奇人も、成功してエスタブリッシュメントになったら、灰汁が抜けた?
 あ、最近の研究では、スペインの洞窟で見つかった壁画は、ネアンデルタール人の描いたものと判明したらしい。彼らの方が先に絵を描いていたのだ。


荒俣宏


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