イシグロさんにノーベル賞2017/10/06 23:33

□村上さんはまた残念

 去年のボブ・ディランさんのサプライズ受賞に引き続き、今年のノーベル文学賞も、ちょっとした驚きで、下馬評には浮かんでこなかったカズオ・イシグロさんが受賞した。イシグロさんは、昨年、綾瀬はるか主演でTVドラマ化した「わたしを離さないで」の原作者である。「わたしを離さないで」は、ドナーとなるべく育てられたクローン少年・少女の物語なので、僕にとっては、イシグロさんはSF作家だ。
 とすると、今回の受賞は、SF作家初のノーベル賞受賞と言う快挙ではないか、カート・ヴォネガット・ジュニアも成し得なかった偉業である。世界中のSFファンは、赤飯を炊いて祝わなくてはいけない!?
 さて、イシグロさんは、英国人ではあるが、血筋的には日本人なので、多様性を重んじる最近のノーベル文学賞の傾向を見ると、日本人を続けて選ぶとは思えない。熱望するハルキストには気の毒だが、当面、村上春樹さんが受賞することはないであろう。むしろ、より若いイシグロさんが受賞したことで、このまま万年候補で終わるかもしれない。


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